ハウスメーカーは高気密住宅で息苦しさを感じることはないと言ったりしますが、実際には高気密住宅に住んで息苦しさを感じたという人はいます。
このページではなぜ息苦しさを感じるのか原因として考えられること、その対処方法などをまとめています。
高気密住宅での息苦しさの原因
気圧の高低がある
24時間換気システムは3種類。一番低コストで採用数も多い排気だけを機械で行うもの、給気だけを機械で行うもの、排気も給気も機械で行うものがあります。
この中で排気だけを機械で行うものは家の中が負圧に、給気だけを機械で行うものは正圧になる可能性が高くなります(外と比べて気圧が低い、あるいは高いということ)。
気圧の変化で体調を崩し、息苦しさなどを感じる人がいるので、気圧の高低が原因であることが考えられます。
「家庭の換気扇でそんなに気圧が変化するの?」と思われるかもしれませんが、高気密住宅で玄関ドアが開かなくなったということが実際に起こっています。
自然現象としての低気圧や高気圧で体調を崩す人もいるので、ドアが開かないほどの気圧差があるなら、十分体調不良の原因となりえます。
二酸化炭素の濃度が上がっている
人は酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出しています。
部屋の空気と外気の入れ替えをしないと、二酸化炭素の濃度は上がっていきます。
二酸化炭素の濃度が上がると不快感を感じるようになり、息苦しさの他めまいや頭痛、眠気などいろいろな症状が出てきます。
特に高気密住宅では隙間が少ないので、換気システムが上手く動作していない状態だと外気との入れ替えが極わずかとなってどんどん二酸化炭素の濃度が上がっていきます。
実際に換気システムの不具合で、部屋の空気が全く入れ替わっていないというケースはあります。
音の感じ方が違う
高気密住宅では隙間が少ないので室内の音が外へ逃げにくく、外の音が室内に入りにくいので、音の感じ方が違ってきます。
なので従来の建物に住んでいた人が高気密住宅に移ったときに、圧迫感などの違和感を感じることがあります。
対処方法
給排気口の掃除をする
24時間換気システムの不具合のせいで建物が負圧や正圧になったり、空気の入れ替わりが不十分で二酸化炭素濃度が上がっている時、給気口や排気口が詰まっている場合が多いです。
給排気口を点検し、汚れている部分があるなら掃除しましょう。
特にフィルター交換は定期的にしないと給排気に問題が起こりやすいです。
あとフィルターとは別に、虫対策として金網などをつけている場合、これに汚れが付着して風を通さないようになることがあります。
家の外側からも給排気口を確認し、汚れているならここも掃除しましょう。
給気口を開ける
意外とあるのが給気口を閉めたままにしていること。
給気口を閉めている状態だと当然家の中に外気が入ってきません。
この状態で換気システムを稼働させていると、排気だけがされて家の中が負圧になり、二酸化炭素濃度も上がりやすくなります。
寒いから一時的に給気口を閉じてそのままだった、家の引き渡しの時からずっと閉じたままになっていたというケースがあります。
家具や音を出す物を置く
音の感じ方が問題となる場合、家具など生活に必要な物を置いていくうちに解消されることがあります。
環境に慣れたという場合もあるでしょうが、物に音が吸収されたりして、音の感じ方が以前と似たものになるのも理由として考えられます。
それと無音が気になるなら音楽を流したり、送風機を作動させて小さな音を出したり部屋の空気を動かしたりするのが効果的かと思います。
部屋のドアを開けっぱなしにはしない
空気の流れを良くしたら問題が解消できるだろうと、部屋のドアを開けっぱなしにするのは止めましょう。
息苦しさの問題解消にはなりえますが、ずっとドアを開けたままにすると変形してドアが閉まらなくなることがあります。
緊急的な措置ならいいですが、ドアを開けたままにするのを解決策とするのはおすすめしません。
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